デミタスカップの愉しみ@美術館「えき」KYOTO
行った日:2020/11/29
★★★★★
本日のBest:金彩花卉文ハイハンドルカップ&ソーサ―
感想
自身も旅行に行くたびにデミタスを記念に買ってコレクションしている母と一緒に展覧会へ。
一言で言うと最高だった!!!
素晴らしいデミタスカップは、世界観を確立しているというのがよく分かった。そういう意味で、明治期の日本製のカップは、技術がすごい!というだけで、世界観の確立となると若干弱いような気も…
村上和美さんという個人の方がコレクションされているものとなっているので、多分、歴史的価値がどうのこうの、というよりも、シンプルに素敵なもの、というものが集まっていて、眼福の極み。
全部写真撮影OKだったのに、携帯しか持ってこなかった自分が恨めしい…図録を買うつもり満々だったけど、図録は一方向しか撮影されていないんだろうな~と思いながら、カメラを持ってこなかった自分の馬鹿!と思いながら撮影していたのだけれども。。。本当---に残念なことに、図録の写真、あまり質がよくなかった…
もう一度、今度はちゃんとカメラを持って行きたくなったよ…
特に好きだったカップ
正直、どれもこれもすごく良かったのだけれども、全部を挙げていられないので、その中でも特に、というもの。
グレインジャー&CO. Grainger & Co. (イギリス)
花卉文唐人ハンドルカップ&ソーサー
1860-1870年
正直、とってが唐人でなければ最高だったのに…と思う。
それくらい色も模様も、カップの台も本当に素敵。
未詳(薩摩と推定)
菊と竹文カップ&ソーサ―
1900年代前後
日本製のもので技巧だけでなく、全体的に素敵と思ったもの。
多分輸出用だからか、ぎっちりと「これでもか!」と細かい模様を技巧凝らして隙間なく埋めているなかで、漆器の棚などを思い起こされる繊細な模様。これこそ日本っぽいと思うんだけどな…と思いつつ。
ロイヤルドルトン Royal Doulton (イギリス)
金彩花文カップ&ソーサ―
1886-1890年
あまりきれいに撮れていないけれども、色がすごく素敵。
アーサー・ラッカムのような色調に、金がアクセントとなっている。
ソーサーとカップが連動しているように見えて、ソーサーから花が盛り上がっているように見える構図も素敵。
ロイヤルウースター Royal Worcester (イギリス)
金彩時計草文カップ&ソーサ―
1898年
アールヌーヴォーのカップはどれもこれも素敵だった。
その中でもこれが特に好み。蔓の模様も、飲み口やソーサーの形も、上品な動きがあって素晴らしい。
リチャード・ジノリ Richard Ginori (イタリア)
1900年頃
ひゃー!という可愛さ。取っ手のはアザミっぽいけれどもパピルスらしい。
直線的でありながら、カップ本来の丸さと調和されているから、かくかくした感じもなく、かわいらしさが出てるのかなと思ったり。これが家具とかだとかくかくしそうだし…
KPMベルリン(ドイツ)デザイン:マックス・シュローダー
装飾デザイン:アドルフ・フラッドまたはマックス・フォベル
金彩花卉文ハイハンドルカップ&ソーサ―
1902年
本日のBestなんて決められない!っていう感じだったけれども、あえて選ぶとこれかなー…という感じ。
上品な線と色合い、写真にうまく写ってないけど取っ手の意匠…
完成された曲線のアート、という感じがする。
と言いつつも、違うカップを見ると、「やっぱこれかな…」と思ったりもしたけれども、えいや!とこれにしました。
ロイヤルウースター Royal Worcester (イギリス) ジョージ・オーウェン
金彩ジュール透かし彫りカップ&ソーサ―
これ、本当にすごい!!!!カップの方の透かし彫りとかどうしてるんだろう…という感じ。
ただ技巧がすごいだけではなくて、色もものすごく可愛くて、この繊細さとマッチしてる。影まで含めて芸術。
ちらし