がらくたにっき

美術館・展覧会の鑑賞記録日記

1894 Visions ルドン、ロートレック展@三菱一号館美術館

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行った日:2020/12/16

★★★☆☆

本日のBest:フェリックス・ヴァロットン『アンティミテ』版木破棄証明のための刷り

 感想

 この状況ではあるけれども、本当に久しぶりに東京に寄る予定があったので、平日だし大丈夫かなと思いつつ、三菱一号館美術館へ。

残念ながら時間があまりなく、ざっとしか見れなかったけれども堪能した!

素敵な作品!と思ったら岐阜美術館のものが多く、落ち着いたら行きたいなー

 

そして…三菱一号館美術館って、本当にグッズ化がうまいと思うんですよね。。。

ということで、無駄に大量に買ってしまった…

トートバックに、それにつけようとロートレックのぬいぐるみ?やら、Tシャツやら、いったいノートなんて何に使うんだ?と思いつつ大小のノートに、付箋…!

最近出かけてなくて物欲とかなかったのに、ここにきて爆発してしまった。

まるで熱心なファンのようにロートレックグッズばっかり買ってしまったよ。やっぱ作品がおしゃれだから、グッズにすると見栄えがいいのだよね~そういうところもロートレックのすごさだよな…今でも通じるかっこよさというか

因みにそんなにグッズを買ったのに、以下の「印象的な作品」にはロートレックの作品を1つもあげてない…もちろん素敵な作品ばかりだった。

しかし、「お~ロートレック!」と思ったものの、新たな発見のあった作品にかき消されてしまって、メモしてなかったので、ちょっとどこに感動したのか忘れた…

 

展覧会の話に戻すと、同じ時期の日本人画家の作品のコーナーもあって、山本芳翠の「浦島」とか教科書で見たことあっても本物を見たことがなかったので「へ~!」となった。でも正直、ロートレックとかの作品群の中で、ばりばりにアカデミックな作品群となると異質な感じがして、わざわざその年代だからって出さなくてもいいかなと思った。

 

印象的だった作品

グッズばっかり売っててあまりポストカードがない三菱一号館美術館

ということで、作品の画像なしで素敵だった作品の列挙。

 

ギュスターヴ・モローピエタ

我が愛しのギュスターヴ・モローから展示が始まってテンションあがった。

大きめの作品で、全体的に沈んだ色。

中央にピエタ像が配置されている。右脇には背景に溶け込むかのように人が描かれている。

画面サイズにしてピエタ像が小さく、そこに悲しみの深さと、それでいて崇高な雰囲気が感じられた。

 

ポール・セザンヌ「りんごとテーブルクロス」

THEセザンヌのりんごで落ち着く…

何度見てもりんごの色彩が素敵。

 

カミーユピサロ「窓から見たエラニーの通り、ナナカマドの木」

スーラの影響も受けた、点描の作品。

二階の窓から見たような風景で、上から通りや家を見ている。

色調も明るくて、窓からの明るい景色が広がってる幸せ感のある作品。

 

エミール・ベルナール「ポンタヴェンの市場」

メインとなるのが、市場でお店を出しているおばちゃん。

売っているのがリボン?っぽくて、細長いものがぴらぴらの画面中央に垂れ下がって、なんだかおもしろい構造だった。

 

オディロン・ルドン守護天使

小さめの作品で、人物の横に羽をはやした守護天使が寄り添っている。

羽が、いわゆる羽!という感じでなくて、簡易的に白い三角形みたいに描かれているのが素朴な味を出している。

寄り添った姿が、積極的な守りというよりも、慈愛に似たものを感じた。

 

フィリックス・ヴァロットン 「入浴」

初めてのヴァロットン。

白黒でシンプルだけれども、シンプルだからこそ際立つ素敵さ。

入浴する人が中心になる人物のはずなのに、ディテールを描かず、ただの白抜きになっているとか、大胆でかっこいい。

 

フィリックス・ヴァロットン 『息づく街パリ』IV. 切符売り場、VII.にわか雨

こちらは木版ではないせいか、もう少し手が込んでいる。

白黒だけではなくグレーも入る感じ。やっぱり構図がかっこいいんだな。

 

フィリックス・ヴァロットン 「婦人帽子店」

木版の方が好きかも。木版の方が更に洗練された感が増す気がする。

人物や物に影がなく、その簡潔さと、空白のバランスが素晴らしい。

 

フィリックス・ヴァロットン『アンティミテ』版木破棄証明のための刷り

本日のBest。これを作品としてカウントするのが果たして適切かどうかわからないけれども、『アンティミテ』という10作の連作の一部を組み合わせて1つにしたもの。

版の希少性を保つため、版木を破棄するのに、それの証明のためのものらしい。

でも一部見せの組み合わせが最高にかっこよかった。

もちろん、実際の作品の1つ1つも素敵なんだけど、組み合わせることで生まれるかっこよさというか…

とりあえず、すっかりヴァロットンを気に入り、展覧会の図録ではなく、ヴァロットンの版画集を買いましたよ、はい。手ぬぐいにも手を出しそうになったけど、飾る壁なんてないし、というすんでのところでやめた自分がえらい。

 

オディロン・ルドン青い花瓶の花々」

割と面白い構図で、花が入った青い花瓶が割と上の方に描かれて、下の余白が広い。

それが鮮やかな色彩の余韻をもたせているみたいで素敵だった。

 

オディロン・ルドン「小舟」

小舟の上に二人の女性が座る。花のようなものもあって、幻想的。

よく見ると女性の顔は美しいというわけではないんだけど…

 

ピエール・ボナール 『パリの生活の小景』上から見た町

初めてボナールのリトグラフを見たかも。

油画よりもあっさりしているためか、現代に感じる都会感が出ている感じがした。あっさりしていてスタイリッシュ、みたいな。

そして最初の方にあったピサロの作品と同じく、2階とかの窓からみた景色の絵、結構好きかも。

 

作品一覧&チラシ

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